系列化 business grouping 2003 12 12

 日本では、かつて、系列会社のことが問題になりました。
「keiretsu」という日本語が、そのまま英語になるほどでした。
もう、これは、昔話となりましたが、
しかし、役所は、いまだに、やっています。
「省庁→県庁→市町村役場」という系列です。

 公務員が集まるインターネットの集いでは、
以前、こんな話がありました。
どこの県か、わかると困るでしょうから、名称は変更してあります。
「うちの県は、田舎の県で、規模が小さいので、
商工部と農林部を統合して、商工農林部としたい。
ところが、国から、補助金をもらったり、
星の数ほどある許認可や、
星の数ほどある行政指導を受ける際に、
国は、経済産業省と農林水産省が、別になっているので、
県だけ、商工部と農林部を統合すると、うまく行かなくなってしまう。
そういう訳で、行政改革をしたくてもできない。
これは、同じ理由で、市役所も、
商工部と農林部を統合できないかもしれない。」
 要するに、補助金、許認可、行政指導という武器で、
国の省庁は、都道府県や市町村を系列化している。
 確かに、昔は、
企業にも、こういう系列取引はありました。
しかし、企業は、
これでは、効率が悪く、コストが高くなるので、やめたのです。
国は、企業に比べて、10年から20年ぐらい遅れています。
ですから、国は、企業を指導できなくなっています。
指導できるのは、遅れている業界と、遅れている地方自治体です。
 地方自治体に対しては、あまり強く、行政改革は言えないでしょう。
上記の商工部と農林部のような話がでてしまい、
要するに、自分も行政改革をしなくてはならなくなるからです。
 しかし、かつて、企業が、系列問題で苦労したように、
やがて、国も、系列問題で苦労することになるでしょう。
この系列問題も、「先送り」できません。
国には、巨額の借金があります。
系列関係では、効率が悪く、コストが高くなるからです。
 ところで、この系列化は、国会議員にもあります。
いわゆる族議員と呼ばれているものです。
今という時代に対して、
国は、10年から20年ぐらい遅れていますが、
国会議員も、同じく、10年から20年ぐらい遅れています。
 要するに、あまりに、時代の変化が激しくて、
国も国会議員も、古くなってしまったのです。
皆さんは、新聞の政治面を読んで、
国のやっていることは、あまりに古ぼけている。
そう思いませんか。
しかも、時代が後ろからやってきて、追い抜いていった。
そういうことに気付いていないのです。
 ですから、地方自治体は、国や国会議員をあてにしてはいけません。
そういう時代ではないのです。
この際、発想を転換して、
地方から中央へ向けて、改革の運動を起すべきです。
これで、本当に、「地方の時代」となるのです。
国から地方自治体に、行政改革の手本を、勉強に来る。
そういう時代になるのです。








































































































































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